2011.12.14
東映創立60周年記念大特集 私の東映映画オールタイム2011.12.1
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角川映画、松竹、東映、東宝、日活――5社の協力で贈る「日本映画DVDセレクション」。第15回目は日本映画史をDVDで振り返る企画第9弾として、「1962年」を振り返る企画を特集しました。
日本映画史上最多の547本を公開した1960年をピークに、日本映画製作本数は減少し始めましたが、この年は前年より160本少ない375本が公開。観客動員数も1958年の11億人強から6億人強となり、映画産業にも陰りが見え始めてきました。しかし、興行ベスト・テン、キネマ旬報ベスト・テンに入っている作品を見ると、今なお名作として語られるものが多いのも事実。
ここでご紹介している作品のほとんどは各社よりDVDが発売されています。名画座に足を運ばなければならなかった数年前とは異なり、手軽に日本映画史に残る数々の作品に触れることができるのは、やはりDVD環境が揃った今の時代の特権でしょう。この特集から当時の日本映画界の状況を知り、作品への興味を持っていただければ幸いです。
堀江謙一が太平洋ヨット横断に成功し、王貞治の1本足打法が見られるようになった1962年、国内のテレビ契約世帯は1000万を超え、今もオンエアされている『キューピー3分クッキング』が始まったのもこの年。海外では南アフリカ共和国でネルソン・マンデラが逮捕(「マンデラの名もなき看守」)、東ドイツから12名がベルリンの壁の下にトンネルを掘って西ドイツへ脱出(「トンネル」)、フランスではドゴール大統領暗殺未遂(「ジャッカルの日」)、アメリカではマリリン・モンローが謎の死を遂げ(「ノーマ・ジーンとマリリン」)、ジョン・グレンが宇宙船フレンドシップ7に乗って地球周回に成功(「ライト・スタッフ」)、さらにキューバ危機(「トパーズ」「13デイズ」)など、後に映画化された事件が立て続けに起きています。世界中の明暗が浮き彫りとなった激動の年ともいえるでしょう。

そんな中での日本の映画界ですが、まず東宝がこの年創立30周年を迎え、その記念作品として「キングコング対ゴジラ」がお目見えしました。日米を代表するモンスター夢の共演、加えてゴジラ映画初のカラー&シネマスコープ方式、内容も東宝喜劇路線を加味したコミカル仕立てで、明るく華やいだ話題に満ちた作品でした。

それまで水戸黄門や旗本退屈男的な時代劇ヒーローを構築し続けてきた東映は、その影響をもろにかぶって、新たなヒーロー像の模索を始めていきます。加藤泰監督の任侠時代劇「瞼の母」や、松竹ヌーヴェル・ヴァーグの旗手だった大島渚監督を招いての社会派時代劇「天草四郎時貞」など異色作が連打されていくのも、その顕れでしょう。
やがてそれらの成果は、翌年の工藤栄一監督「十三人の刺客」に始まる集団抗争時代劇や、沢島忠監督「人生劇場・飛車角」シリーズに始まる任侠映画路線へと導かれていき、その後の東映映画の流れを大きく変えていくことにもなります。なお、将棋のヒーロー坂田三吉を主人公に据えた伊藤大輔監督「王将」で助監督を務めた佐藤純彌は、翌年「陸軍残虐物語」で監督デビューを果たし、その後「荒野の渡世人」「ゴルゴ13」など、映画におけるヒーローとは何かを探求する作品群を作り続けていきます。

無国籍映画を多く輩出してきた日活も、この時期から徐々にヒーロー像も構築という点においての変革を求められていきます。小林旭主演の「渡り鳥北へ帰る」など従来の無国籍路線を敷きつつ、もはや不良少年的な味わいよりも大人のダンディな魅力のほうが勝り始めてきていた石原裕次郎主演の「憎いあンちくしょう」は、分刻みの行動で常にマスコミから追いかけまわされる現代のヒーローたる文化人を主人公に据えている点がユニークでした。
また浦山桐郎監督のデビュー作「キューポラのある街」は、少女スター、吉永小百合を日本映画界そのもののヒロインとして大きく押し上げることになりました。その意味でこの年の日活は、ヒーローではなくヒロインの年だったといえるのかもしれません。

ヒロインということでは、川島雄三監督が大映に招かれて、前年の「女は二度生まれる」に続いて同社の看板女優・若尾文子を主演に撮った「雁の寺」「しとやかな獣」は、彼女の妖艶な資質を最大限に引き出した究極のヒロイン映画であったともいえましょう。また同社には妖艶な男優スター市川雷蔵もいますが、この年も「婦系図」などで艶やかな男の色香を画面いっぱいに降り注ぎながら女性ファンを魅了、男性ファンを嫉妬させる存在感を披露しています。
一方、この年大映は日本初の70ミリ映画「釈迦」を製作しています。これも来るべきテレビ時代に対抗すべく、同社がハリウッドのスペクタクル史劇路線の流れを踏襲し、社運を懸けて作り上げた文字通りの超大作で、その後第2弾「秦・始皇帝」も製作して世界に打って出ました。
世界に打って出たという点では、この年松竹の小林正樹監督作品「切腹」が63年度のカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞し、日本映画の国際的向上を一段と高めていきます。日本の封建的武士道社会を痛烈に批判した社会派的要素とリアリスティックな殺陣を含めた重厚かつ複合的構造を持つこの作品、現在リメイクの企画も進んでいると聞きます。
メディア/品番:DVD DSTD02650
発売日:2007.01.21
発売:東映ビデオ/販売:東映
税込価格:\4,725
本編尺:101分
カラー/画面サイズ:モノクロ/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD DSTD02590
発売日:2006.08.04
発売:東映ビデオ/販売:東映
税込価格:\4,725
本編尺:92分
カラー/画面サイズ:モノクロ/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD DABA-0172
発売日:2005.09.23
発売/販売:角川映画
税込価格:\4,725
本編尺:88分
カラー/画面サイズ:パートカラー/スコープ
音声:モノラル
■特典:劇場予告篇/フォトギャラリー(静止画)/宣材物ギャラリー /ポストカード3枚組
メディア/品番:DVD DVN−50
発売日:2002.11.01
発売:日活 販売:ハピネット
税込価格:\3,990
本編尺:100分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD TDV18018D
発売日:2008.01.25
発売/販売:東宝
税込価格:\4,725
本編尺:97分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD DABA-0173
発売日:2005.09.23
発売/販売:角川映画
税込価格:\4,725
本編尺:96分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD TDV17337D
発売日:2007.11.09
発売/販売:東宝
税込価格:\3,990
本編尺:96分
カラー/画面サイズ:モノクロ/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD DVN−60
発売日:2003.07.01
発売:日活 販売:ハピネット
税込価格:\3,990
本編尺:105分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD TDV15290D
発売日:2005.09.30
発売/販売:東宝
税込価格:\4,725
本編尺:86分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
■特典:予告篇/オーディオ・コメンタリー/板野義光 監督助手解説書つき
メディア/品番:DVD TDV15291D
発売日:2005.09.30
発売/販売:東宝
税込価格:\4,725
本編尺:86分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD DSTD02550
発売日:2006.04.21
発売:東映ビデオ/販売:東映
税込価格:\4,725
本編尺:83分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
■特典:フォトギャラリー/予告篇/ピクチャーレーベル
メディア/品番:DVD DVN-91
発売日:2005.02.01
発売:日活 販売:ハピネット
税込価格:\2,940
本編尺:78分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
■特典:フォトギャラリー/予告篇/解説集