2011.12.14
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翌59年には東映も負けじと、再び松田定次監督で『忠臣蔵 櫻花の巻・菊花の巻』(主演:片岡千恵蔵)を世に送り出し、同社の豪華絢爛たる風格を改めて世間に強く知らしめることとなりましたが、時はまさに日本映画黄金時代のピークで、それに呼応するかのようにこの時期は忠臣蔵映画がほぼ毎年お目見えしていたのです。61年にはまたも東映が創立10周年記念として『赤穂浪士』(松田定次監督・主演:片岡千恵蔵)を発表。大佛原作を改変しての設定やストーリー展開など、さすがにマンネリを回避して新味を出すべくスタッフが腐心しているさまもうかがえますが、それにしても、6年間で3本も忠臣蔵映画を演出した松田定次監督こそは“忠臣蔵映画の父”と呼んでいいのではないでしょうか(なお松田監督は、56年『赤穂浪士 天の巻・地の巻』が最高の自信作だと生前の取材で語っています)。

そして62年には、ついに東宝が稲垣浩監督で『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』を製作。当然ながら同社のオールスター・キャストの魅力と折り目正しい稲垣演出、そして伊福部昭の重厚な音楽が全篇冴えわたる作品でした。また主人公の大石内蔵助には54年松竹版『忠臣蔵』と同じ八代目松本幸四郎が迎えられていますが、演じた年齢の違いや映画会社の別などで、同じ役を演じても印象が大いに変わるあたりがユニークであります。

また同じ94年、東宝では市川崑監督、高倉健主演で『四十七人の刺客』を発表し、“松竹×東宝の忠臣蔵対決”ということでマスコミを大いに賑わしました。こちらは池宮彰一郎の原作に即し、赤穂浪士たちの行為を一種のテロとみなしたあたりが新味で(現在では元禄赤穂事件と桜田門外ノ変、そして226事件を日本史における3大テロ事件と捉える向きが多くなってきています)、しかも市川監督独自の映像美学がそれを鋭く裏付けしていきます。また、敵対する幕府側との情報戦が討ち入りの成功の秘訣となったあたりも良く描けていました。まもなく公開される杉田成道監督の『最後の忠臣蔵』も原作は池宮彰一郎。そうなると『四十七人の刺客』の後日譚として接してみるのも一興でしょう。
それにしても、ここらで久々に本格的な忠臣蔵映画にお目にかかりたいもの。現代ならではの視点、現代ならではのキャストを駆使することで、従来のものとは異なるユニークなものを誕生させ得る可能性は大だと思うのですが、いかがでしょうか。(文=増當竜也)
メディア/品番:DVD DSTD02195
発売日:2003.06.
発売:東映ビデオ/販売:東映
税込価格:\4,725
本編尺:162分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD DSTD02282
発売日:2003.12.05
発売:東映ビデオ/販売:東映
税込価格:\4,725
本編尺:150分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD TDV15009D
発売日:2010.11.26
発売/販売:東宝
税込価格:\4,725
本編尺:129分
カラー/画面サイズ:カラー/ビスタ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD DSTD02281
発売日:2003.12.05
発売:東映ビデオ/販売:東映
税込価格:\4,725
本編尺:182分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD DB-0289
発売日:2008.12.20
発売/販売:松竹
税込価格:\3,990
本編尺:188分
カラー/画面サイズ:モノクロ/スタンダード
音声:モノラル
メディア/品番:DVD TDV3265D
発売日:2010.11.26
発売/販売:東宝
税込価格:\6,300
本編尺:207分
カラー/画面サイズ:カラー/スコープ
音声:モノラル
メディア/品番:DVD DA-0303
発売日:2004.01.24
発売/販売:松竹
税込価格:\3,990
本編尺:104分
カラー/画面サイズ:カラー/ビスタ
音声:モノラル